VA・VE事例

薄板板金でタンクを製作する際は、底を円錐形状に設計する
<薄板溶接・板金によるステンレス精密板金のVA・VE設計のポイント>

上記図のようにタンクを絞り加工による一体成型で製作する場合、底部に丸みを持った形状にしやすいのですが、押し当てる専用型が必要となります。
精密板金での製作の場合、専用型は不要となり、円筒+底部を溶接し組み上げる加工となりますが、その際、Rをおびたテーパーに設計されていると、汎用ベンダーでは対応できず製作不可となってしまいます。

底部を円錐形状に設計変更することで、精密板金での加工が可能になります。専用型を製作する必要がないため、短納期で安価に製作が可能です。
比較的製作数の少ない製品に有効でしょう。
溶接部はコンタミを防ぐために研磨加工を行い、溶接による凹凸がないように処理します。
また、どうしても底にRが欲しい場合は、サイズ・板厚が合致すれば市販の鏡板を利用した製作も検討できます。

POINT

タンクの設計を考える際、目的と用途においてが問題なければ、底の形状を変更することで、金型レスの精密板金での製作が可能となります。
精密板金で製作するにあたっては、胴の円筒とは別に板材をベンダーで曲げて円錐形状にし底部にするか、もしくはサイズ・板厚によっては市販の鏡板を加工し溶接することによってさらにコストダウンにつながる加工も検討できます。
また溶接加工による組み上げとなりますので、必ずリーク検査を行うことをお勧めします。

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