精密板金の設計・製作において寸法公差などの精度が高い製品が要求される場合には位置決めを行う方法についてもよく吟味する必要があります。上記のようなエンボス加工は精密板金でステンレスなどの板と板の位置決めを行うために採用される工法ですが、エンボスは丸みを帯びているため、寸法公差でおおよび±0.5mmまでしか精度を出すことができません。

高い位置決め精度が要求される精密板金の設計・製作を行う際には、ハーフカット加工を採用するようにします。精密板金の位置決めによく採用されるエンボス加工が丸みを帯びている為せっかく位置決めを行ってもずれてしまうことがありますが、ハーフカット加工ではエッジ形状となっており殆ど位置ずれを起こさず、±0.1mmに収めることができます。