VA・VE事例

筒形状の製品は、丸パイプ規格を活用する
<ステンレス精密板金の曲げ加工によるVA・VE設計のポイント>

筒のような形状を持った板金加工品は、その都度三本ロールで曲げ加工を行い、溶接して円筒にした後、底板を溶接するので非常に手間がかかり、コストがかかります。例えば、上記の図面のようにΦ35、Φ40の円筒形状の加工品がそれぞれ必要だった場合は、その都度三本ロールを使用して曲げた後の溶接しなければなりません。

円筒形状の板金加工品は、丸パイプの規格品が流用できれば、コストダウンになります。例えばΦ35、Φ40は丸パイプの規格にはありませんが、Φ34 や Φ38、あるいはΦ38 や Φ42.7であれば市場に流通しているパイプの規格品を流用できます。この規格品が流用できれば、パイプをカットしたものに底板を溶接するだけで済みますのでコストダウンになります。
しかしながら、どうしても設計変更が難しく、規格外のパイプが欲しい場合は、2本ロールであれば加工工程が少なく薄板の高品質なパイプの製作が可能です。

POINT

円筒形状の板金加工品を製作する際には、板の端を少し曲げた後に、三本ロールにかけ、両端を溶接し、底板を溶接して取り付けるという、4工程が必要になります。このように板金加工を行うように設計するよりも、丸パイプの規格品を購入し、それを切断したものに底板を溶接するようにすれば、手間も省けコストも抑えることが可能です。なお、複数の寸法規格品を使用するよりも、例えばΦ32とΦ38のものが混在するよりも、すべてΦ38に統一する等の対応を行えば、更なるコストダウンを行うことが可能です。
ただし、数量が1ケなど極端に少ない場合は、パイプを購入するよりもひとつひとつ製作した方がコストが下がるケースもあります。
薄板溶接.comでは、数量に合わせた最適のコストダウンのご相談にも応じさせていただきます。

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