VA・VE事例
皿穴加工の図面は寸法まで詳細を記載する
<その他のステンレス精密板金のVA・VE設計のポイント>
ステンレスや鉄などの精密板金を固定する方法としてボルトによる固定がありますが、このボルトをどのように取り付けるか詳細の指示を行なうことが品質の安定化とコストダウンにつながります。例えば、皿穴加工を行う際に上記のような図面だと、まず皿ボルトの寸法を調べて加工に反映させる必要がある上、皿ボルトの頭を面一で合わせるのか、沈ませるのか判断ができません。
皿ボルトの穴をどのように処理するか(面一とするのか、周辺よりも沈ませるのか)の考えは設計者の考えやセットによって様々です。従ってどのように処理を行うかは詳細指示を行う必要があります。上記のように「4-M3皿、下Φ3.5×上6.6」と記載するようにすれば間違いなく加工ができるので、品質が安定する上、加工者側からの問合せの手間が省けコストダウンとなります。
ステンレスや鉄などの精密板金および製缶板金において、溶接の次に採用される固定方法としてネジ・ビス・ボルトによる方法がありますが、特に皿ボルトを使って固定をする場合には、設計者側と加工者側の認識を一致しておかなければ思った製品ができない、といった事に繋がります。皿ボルトは面一にするのか否かも含め、詳細の寸法情報などを入れることで情報の齟齬なく製品を製作することが可能となります。薄板溶接.comでは、溶接以外の固定方法についてもご相談いただけます。