薄板での加工で1番気を使うのが溶接工程だと思います。なぜなら、職人それぞれの技量で溶接の仕上がり具合も精度も変わってくるからです。一般的な溶接としてはTIG溶接やYAG溶接などがあり、水密・気密、あるいは強度が求められる製品に採用されますが、これらはコスト面ではどうしても高くついてしまいます。

そこで、密閉が必要ない精密板金の場合には、TIG溶接やYAG溶接に替えて、スポット溶接を採用する選択肢があります。このスポット溶接とは、主に薄板板金加工で使われる溶接方法のひとつで、電気抵抗を利用することで、2枚の母材を重ね合わせて圧着しながら、電気を流すことで発生する抵抗熱で母材が溶けて溶接する方法です。さらに、圧着した部分にのみ熱が加わり溶接できるので、TIGなどに比べて歪みも最小限に抑えられ、なおかつ作業効率がいい為、生産性も向上しコストダウンにも繋がります。（なお、スポット溶接はTIGやYAGに比較して、設定を合わせれば誰でも加工することができることもポイントです）。

薄板溶接.comを運営する(株)マツダでは、足踏みタイプのスポット溶接機3台と卓上式を1台保有しており、小さな薄板の精密板金から大きな精密板金まで対応可能ですので、ぜひお困りの際は問い合わせてください。