VA・VE事例
上下対照・左右対称のものは全てに寸法を入れない
<その他のステンレス精密板金のVA・VE設計のポイント>
ステンレスを含むすべての精密板金は、どのような図面を作成するかでトータルの作業時間が大きく変わり、コストに影響を及ぼします。例えば上記のような左右の寸法が同じ図面があった際にすべてに寸法を入れている場合、加工用データを作成する際にすべての寸法を打ち込む必要があり非常に手間がかかってしまいます。
もし設計・製作する精密板金製品が左右対称の図面であれば、上記のように「左右対称形状」と記載します。こうしておけば、例えば左半分の図面のみを作成するだけで、その後CAD上で反転するだけで図面が作成できるので、図面を描く無駄な時間を短縮することができます。
精密板金の図面には、確かなものを作りたいという設計者の意図が反映されるため、寸法精度が必要以上に厳しくなったりします。左右対称あるいは上下対称の図面に関しても同様で、すべての部分に寸法が細かく書かれたりしますが、加工現場では(データの種類にもよりますが)加工用データに変換する際に非常に手間になります。このようなケースでは、例えば左半分のみ寸法を入れ、あとは「左右対称形状」とし右半分は書かないようにすれば両者ともに手間が省けます。
薄板溶接.comでは、高精密な加工だけでなく短納期やコストダウンなどその製品に「本当に求められている加工方法」を提案いたします。