VA・VE事例
チタンの薄板板金は採用する材料を吟味する
<薄板溶接・板金によるステンレス精密板金のVA・VE設計のポイント>
精密板金や製缶板金で採用される材質としては、鉄・ステンレス・アルミなどが代表的なものになりますが、軽量化が求められたり高い耐食性が求められる場合にはチタンが採用されるケースがあります。このチタンもアルミと同様に曲げ加工に適した柔軟性の高い材質を採用することが必要です。
チタンの精密板金を行う際、特に薄板板金の場合は柔軟性の高いチタンを採用しないと曲げ部分にクラックが入ってしまいます。柔軟性が高いチタンには、TP340と呼ばれるものがあり、このTP340を使用すれば薄板板金において曲げ加工・薄板溶接を行うことが可能です。
鉄やステンレス・アルミといった素材よりも軽量で耐食性が高いチタンは、材料単価が非常に高いので設計段階において材料が検討されることが多いですが、曲げ加工や溶接に適しているかはあまり考慮されません。精密板金において、特に薄板板金を行う際には柔軟性の高いチタンを採用することがポイントであり、TP340と呼ばれるものを採用すれば品質が安定し歩留まりが向上するため、最終的にはコストダウンに繋がります。
なお、薄板溶接.comではチタンの溶接もファイバーレーザー溶接機やYAGレーザー溶接機でも行っておりますので、お気軽にお問合せください。