近年、自動車や航空機などをはじめ、アルミ合金を使用した製品の需要が増えています。なぜなら、アルミは、軽い、強い、錆にくいなどの特徴があるからです。こうした特徴のあるアルミですが、他の材質よりも特に溶接を行うという観点においては、取扱いに十分注意する必要があります。アルミの溶接方法は、主にTIG溶接にて溶接を行いますが、軟鋼やSUSの溶接に比べて熱による歪みの発生が大きく、技術的に難しくなります。

弊社では、以前までTIG溶接にて溶接を行っていましたが、TIG溶接よりも歪みの少ないハンディータイプのYAG溶接機を導入した事により、薄物のアルミ溶接を容易に行うことができるようになりました。

ここで、TIG溶接とYAG溶接の仕上がりの違いを見てみましょう。

YAG溶接

TIG溶接

このアルミの薄板溶接サンプルは、両面溶接をして溶接部が分かりやすいように溶接後にワイヤーブラシにて仕上げてあります。

一目でお分かり頂けるように、YAG溶接のほうがTIG溶接よりはるかに熱による歪も少なく見た目も綺麗に仕上がっています。このようにアルミなどの薄板溶接に適しているYAG溶接は、溶け込みは深いのですが、溶接幅が狭く強度が必要な部品には実は向いていません。弊社としては、カバーや化粧板などによくYAG溶接を用いています。

アルミを使った化粧パネルなどを薄板で溶接加工したい場合は、お問合せ頂ければ製作方法等のご相談に応じます。お困りの際はお気軽にお電話ください。