ステンレス製品を溶接した場合は、焼けの除去を行う必要があります。焼けをそのままにすると、溶接により酸化した部分から腐食するなどの原因になります。また、焼け処理にもいくつかの方法があり、薄板溶接.comで行っているのが、電解研磨やバフ仕上げです(その他の方法もあります)。
電解研磨は、見た目が良くなる事に加え耐食性も向上します。電解研磨によって耐食性が増す理由は以下によります。
➀ ステンレス表面を溶解させることで汚れ等の不都合な部分を取り除き、ステンレス表面がクリーンになる。
➁ より平滑化される事で、汚れがつきにくくなり、汚れも落ちやすくなります。
➂ 電解研磨の過程で、表面にCr(クロム)を濃縮した形で酸化被膜を再生していくので、より均一、より強固な不動態皮膜が再生されるため耐食性が向上します。
ステンレスの表面は不完全な酸化被膜が形成されている状態ですが、これに電解研磨を施すことによって、より完全に近い不動態皮膜に再生でき、耐食性が向上します。しかし、電解研磨を行っても汚れを放置したり、あるいは海岸部などの環境下では潮風などによって錆びや腐食の発生に繋がるので注意が必要です